気候風土を守り、古来の住宅の良い点と現在の技術の良い点を融合させて200年受け継がれる住宅を。

古き良き味わいを生かした 築80 年の古民家再生

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先祖代々受け継がれてきた築80 年の住まいは、長い間手付かずのままでした。

それでも、Mさん自身がこの住まいで暮らしていきたいという思いがあり、古民家再生にも興味があったことから、リフォームを決断しました。

リフォームの目的と予算を相談し、和室を除いた建物の半分を住居スペースとして改修することに。柱や梁などの構造材はしっかりしていたため、既存の柱を生かしながら補強を加え、水まわりを中心に現代的な間取りに変更しました。

古民家の弱点である「寒さ」も徹底的な断熱改修を行い、窓はLow-E複層ガラス入りのサッシに交換。断熱性能を格段に高めました。

以前は囲炉裏と広い土間があった空間はLDKへと変更。土間があった部分をリビングに、囲炉裏のあった北側はダイニング・キッチンとしました。暗かった北側は、塞がれていた天井を吹き抜けにして曲がりのあるダイナミックな梁組を現しに。さらにトップライトを設けたことで、部屋の隅々まで光が行き渡ります。南側のリビングの天井も既存の造作をそのまま残し、古民家ならではの風格ある室内に仕上げました。

最新機器など新しい設備を取り入れる一方、柱や梁のほか、思い出の残る建具などもできるだけ再利用し、特にMさんが「ぜひ何かに使ってほしい」とリクエストした古建具は、家族や来客の目にとまり、生活の中心になるものにと考え抜かれた結果、テレビボードに生まれ変わりました。
新しい材では得られない個性や深い味わいを生かし、古民家ならではの雰囲気をより一層引き出したリフォームに、Mさんも大変満足されています。

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